MENU

「成績」は、和製漢語 ① ーその青春ー

  • URLをコピーしました!

前の投稿:「成績」は、和製漢語 ⓪ ー漢字「成績」の語源、由来、原義、成り立ちー
https://te2ya.com/kanji/story-kanji-seiseki00/

「勉強はコツコツ積み上げるものだから成積じゃないの?」(うん、気持ちはわかる!)
成績?通信簿と糸って何の関係もないよ?どう考えたって、おかしいじゃん!」(ふむ。なるほど。)
「ねえ、どうして成績(score)の績は糸偏が使われるの?理由は!?」(キミは少年時代のエジソンか!)
「意味が解らない!パパの説明、納得できないよ!納得できないから僕、これからも成積って書くね!」(おいおいおい…)

目次

試験は、試験委員の意図を汲むゲーム

上記は親子の架空の会話ですが、これが小学生5年生を境にして、成績が良くないほうに向かう、最初の第一歩・一丁目1番地です。余談になりますがイラスト小5の子の今後の人生を図解するとこうなります。

閑話休題。成績はなぜ績なのでしょう?成績という漢字の歴史から振り返ってみましょう。成績の歴史を振り返えれば、同時に漢字がなぜ数千年にわたって今日まで受け継がれてきたのか、その謎?に迫ることになるかもしれません。それくらい成績の成り立ちには謎が多く、現代日本の価値観では理解し難いものがあるのです。

漢字「成績」の物語

皆さんには、心のタイムトラベラーになったつもりで、時をかけて数千年前の東部ユーラシアの価値観にフォーカスを合わせて頂く必要があります

兮甲盤(けいこうばん)はSNS

前準備に、まずは下2枚の画像を見てください。じつはこれ、古代のSNSです。

成績の績はなぜ績なのか、古代のSNSこと、兮甲盤(けいこうばん)2850年前の青銅器(46億円)に、最初の手がかり(成績のルーツ)が見つかります。紀元前825年の周王朝(殷周秦漢蜀晋…の周)の時代ですね。

兮甲盤(けいこうばん)とは要するにこういうものです。

いつの時代でも人間のやることに変わりはありません。兮甲将軍が己の功績を刻ませたのは、21世紀の私達が国家試験に合格をSNSにあげて「イイね!」をもらうと同じです。Xの文字数制限は全角で140字ですが兮甲盤は133文字と、見事制限内に収めています。

兮甲将軍という人もまた、物事を純化し、シンプルにすると本質が見えるという美意識の持ち主だったと推察されます。…しかし兮甲盤、時代を2835年も先取るとかオーパーツ並みの凄さですね。オークションで46億円の値が付くのも納得です。

5文字で、1億7300万円「成周四方(の)責」

①周王(宣)が北方異民族を征伐すべく、親征。
②周王宣は同行した軍士「兮甲(けいこう)」に討伐と徴税を命じ、
③兮甲はそれらに成功、祝勝会で周王より褒賞を得る。
④兮甲は青銅器に己の功績を133文字刻ませた。

①緑の枠は成周四方の責と読みます。(四方八方の四方って、2850年前に既にあったのですね)
②兮甲盤は133文字で46億円ですから、
③この漢字5文字だけでも1億7300万円の価値があることになります(^_^;)
成周はエリアの名称で、後の隋唐洛陽。(ちなみに首都は宗周で、隋唐長安

周王朝は二都体制をとっていました。
宗周(鎬京・豊京エリア): 政治・儀礼・伝統の中心(西の都)
成周(洛邑エリア): 軍事・東方支配・防衛の拠点(東の都)


||||は漢数字のです。
⑥四と書く前の時代は4本の横棒で四です(||||が四になったのはキングダム始皇帝の時代、文字統一以降になります)
成周四方の責は超訳すればジャイアニズムです。
⑧成周の四方(周辺地域)の収穫物は周のもの。周のものも周のもの…といったところでしょうか。

エンスカイ(ENSKY) ジャイアン猛言トランプより画像引用

租調庸のルーツも兮甲盤(けいこうばん)

閑話休題、橙の枠は其の(白+貝)、其の、其の進人(そのハクそのセキそのシンジン)で、要するに租調庸です。歴史の授業で習いましたね。租調庸の歴史も兮甲盤に見ることができると思うと感慨深いものがあります。誠に貴重な第一級の歴史的資料です。帛が第一目的(メイン ターゲット)に挙げられていることに注目してください。

周王朝の租調庸
→織布
→穀物
進人→奴婢

しかしどうして主食の穀物よりも、織布のほうがメインなのでしょうか? え、兮甲盤に彫ってある帛の古い字形って(白+貝)? 貝は通貨の漢字だから織布は、白い通貨?どういうことでしょうか?(もうお分かりですね!)(答え:交易で外貨獲得

時代が漢代に入ると、東部ユーラシア産のシルク(絹織物)は、非常に高価な贅沢品となり、当時の薄手の技法による透け感が、ローマの富裕層や貴婦人たちの間で「織られた風(Ventus Textilis)」と呼ばれ、貴族階級の女性たちの間で爆発的な流行を見せます。肌が透けて見えるほどしなやかで高価なシルクを着こなすことは、圧倒的な富と権力の証明でした。

ローマ帝国におけるシルクは高級ステータス:金と同等かそれ以上に高価とされ、富と権力の象徴でした。富裕層がこぞって大金を投じたのです。「富の誇示(ステータス)」「異国趣味(エキゾチシズム)」は古今東西、変わらないものですね。

シースルーの着こなし:当時の技術で織られた絹布は非常に薄く、体のラインや素肌が透けて見えるため、色気のあるファッションとして貴婦人たちに愛好されました。

何故たかがシルクひとつに命を懸けて交易した?(学校で勉強している頃は意味不明):歴史の影にはカネと女があるという事実。今も昔も、男は「たかが」に命を懸ける生き物。昭和時代の家庭用VHSの爆発的普及と原理はほぼ同じ。

社会的な批判:保守的な男性や知識人(セネカやタキトゥスなど)からは、「品位に欠ける」「不謹慎」であると厳しく非難→これは現在のBPOと同じでガス抜きの役割(個人的見解)。※現在のBPO案件で実際に排除されるのは年に1件程度で、実は作品を守っているという側面が強い。

今も昔も人の本質は変わらない

この記事をUPした2020年代後半の話ですが、シースルーは、ストリートやリゾート地など、日常のあらゆるシーンにまでその波が拡大しています。以前はレッドカーペットなどの特別な授賞式が中心でしたが、「自分の体や女性らしさを自身の解釈で堂々と表現する」という現代的なエンパワーメントということです。

時代や背景、素材の進化こそ異なれど、「あえて透けさせることで美と存在感を誇示する」という西欧のセレブリティの美意識の本質は、2000年の時を超えて今もなお受け継がれているということなのでしょう。東洋の一般庶民の筆者には若干理解し難いものがありますが…


「成績」は、和製漢語 ② ーその恐るべき出生ー
につづく!
https://te2ya.com/kanji/story-kanji-seiseki02/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

氏名:松山 哲也
現住所:名古屋市守山区
職業:街の車検屋さん
その他資格:大型第一種免許,行政書士
自己紹介:ごく普通の、歴史愛好家です。
連絡先:webmaster@te2ya.com

目次